内箱ってなに?!知っておきたい「4つの役割」
「内箱とは何か?」という基本から、破損を防ぐための具体的な設計思想、そして減するための実務ポイントを解説します。
「内箱(うちばこ)」とは、外装の段ボール箱の内部で、製品を直接的に保護・固定するために配置される構造体や仕切りのことです。単に「中に入れる箱」というだけでなく、輸送中のあらゆる負荷から製品を隔離する役割があります。
具体的には、内箱は以下の4つの重要な役割を果たしています。
- 製品の固定: 箱の中で製品が上下左右に動かないよう、定位置にキープします。 製品同士が擦れて傷がついたりする原因になります。
- 緩衝吸収: 落下や衝突の際、段ボールで衝撃を吸収し、製品に伝わるエネルギーを最小限に抑えます。
- 隙間の確保: 外装箱と製品の間に適切な空間を作ることで、外箱が多少凹んでも製品に直接ダメージがいかないよう「逃げ」を作ります。
- 段積み強度の補強: 内箱が外箱の上からかかる荷重を支えます。これにより、倉庫での保管時に下の箱が潰れるのを防ぎます。
内箱にはB式(ジゴク底、ワンタッチ底など)という形状の箱を使うことが多いです。その形状を説明したコラムがあるので参考にしてください!
内箱設計の基本
内箱設計とは、単に製品を段ボールで囲うことではありません。精密機器から重量物、あるいは不定形の製品まで、あらゆる荷物を物流の衝撃から隔離できるようにして、外箱の中で静止させるためのを設計することを指します。
①寸法の最適化
製品サイズに対して、内箱の内寸をどれくらい大きくするか(又は狭めるか)の調整です。
- 精密機器: 遊びを最小限にし、緩衝材で「点」ではなく「面」で支える。
- その他、汎用品: 出し入れのしやすさを考慮し、数mmの余裕を作る。
② 緩衝距離の確保
段ボールの「たわみ」を利用して衝撃を吸収します。
外箱と製品の間にどれだけの空間を作るか。
③ 固定の考え方
「動かないこと」が最大の防御です。
- 突起回避: 製品の凸部や弱い部分は浮かせて、硬い面などで押さえる。
- 押さえ込み: フタを閉めた際に、内箱が製品を上から適度に圧迫し、配送中の踊りを防ぐ。
なぜ製品は壊れるのか?把握すべき破損の原因
内箱を設計する際、まず理解すべきは「破損の原因」を知ることです。主に以下の3つのストレスが製品にかかると考えます。
- 落下衝撃: 荷役中の手滑りや、自動仕分け機からの転落です。特に「角落ち」は衝撃が一点に集中するため、内箱の角部分にどれだけ衝撃を逃がす構造があるかが生死を分けます。
- 輸送振動: トラックのエンジン音や路面の凹凸による微細な振動です。これが長時間続くと、製品の表面が摩耗したり破損に繋がります。内箱で製品を「面」でしっかり押さえることが対策となります。
- 段積み: 倉庫やコンテナ内で箱が積み上げられた際にかかる重圧です。内箱の設計に「垂直方向の支持力」がないと、外箱が耐えきれずに潰れ、中の製品を圧迫してしまいます。
設計視点での解決策
1:製品の「弱点」を特定し、そこを浮かせる
製品には、「触れてはいけない場所(弱点)」と、「支えても良い場所(強点)」があります。内箱設計では、強点のみをしっかり保持し、弱点は空間に浮かせたり、逃す構造を作ります。
2:外箱を「内側から」設計する
製品に最適な内箱を作り、その内箱にフィットする最小の外箱を選びます。外箱のサイズが変わるとコストダウンにつながることもあります。
最後に
「今の内箱で本当に大丈夫だろうか?」「梱包作業をもっとスムーズにしたい」 そんな不安や疑問をお持ちの方、まずは「包装設計のプロ」である私たちにご相談ください。
・製品の形状に合わせた精密な内箱設計
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まずは現状の課題を伺い、試作サンプルを通じて解決のヒントを提示させていただきます。