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段ボールサイズ設計の基本|物流費高騰に負けない梱包改善の進め方

段ボールサイズ設計の基本|物流費高騰に負けない梱包改善の進め方|段ボール 包装設計マイスター

物流費が高騰する現代、段ボールのサイズ設計を見直す企業が増えています。梱包サイズがわずか数センチ小さくなるだけで、積載効率が向上し、配送コストを大幅に削減できるためです。 本記事では、段ボールのサイズ設計における「よくあ […]

物流費が高騰する現代、段ボールのサイズ設計を見直す企業が増えています。梱包サイズがわずか数センチ小さくなるだけで、積載効率が向上し、配送コストを大幅に削減できるためです。

本記事では、段ボールのサイズ設計における「よくある失敗」とその原因を解説します。さらに、無駄なスペースをなくしつつ製品を確実に守るための、プロの包装設計の視点と実務のポイントをまとめました。サイズ最適化によるコストダウンの可能性をお伝えします。

1.段ボールサイズ設計とは?物流費に与える影響

■サイズ設計の定義と重要性

段ボールサイズ設計とは、内包物の形状や特性に合わせて、最適な外寸・内寸の箱を設計することです。単に「モノを入れる箱」を作るだけでなく、輸送時の衝撃から製品を守り、かつ最も効率的な容積に抑える計算の上、設計が求められます。

近年の物流費高騰において、宅配便やトラック便の運賃は「荷物の容積(3辺合計)」や「重量」で厳格に査定されます。そのため、段ボールのサイズがわずかに大きすぎるだけで、余分な運賃を支払い続ける「見えないコスト」が発生します。サイズ設計は、物流費削減に直結する重要な経営課題です。

トータルコストで考える包装設計

段ボールの改善を考える際、資材単価の安さだけに目を奪われがちです。しかし、本当に見直すべきは「物流費」「作業費」「廃棄費」までを含めたトータルコストです。 たとえば、箱のサイズを小さくすれば資材代が下がるだけでなく、トラックに積める箱数(積載効率)が増え、1個あたりの輸送単価が下がります。また、適切なサイズ設計は緩衝材の仕様を減らし、現場での梱包作業をスムーズにします。このように、トータルコストの視点を持つことが梱包改善の第一歩です。

2.サイズ設計でよくある3つの失敗例

大は小を兼ねる「定番サイズ」の流用

多くの現場で見られるのが、既存の定番サイズ(100サイズや120サイズなど)を複数の製品に流用しているケースです。

「新しく設計するのが面倒だから」「大は小を兼ねるから」という理由で大きめの箱を使い続けると、箱の中に広大な空隙が生まれます。この空隙こそが、物流費を圧迫する最大の原因です。使われない空間に対して運賃を払っている状態になり、年間で計算すると大きな損害になる可能性があります。また、箱の中で製品が動いてしまうため、中身の傷や破損を招く原因にもなります。

*参考までに定番サイズの段ボールの仕様用途別サイズ感です。

緩衝材の過剰投入によるコストアップ

箱の中に無駄なスペースがあると、輸送中に製品が動いて破損するリスクが高まります。それを防ぐために、現場ではプチプチやエアクッションなどの緩衝材を大量に詰め込むことになります。

これは「資材費(緩衝材代)」と「梱包の手間(人件費)」を二重に増大させる悪循環です。さらに、製品を受け取った顧客側でも、大量のプラスチックゴミを廃棄しなければならず、企業の環境配慮(脱プラ)の観点からもマイナス評価につながります。

輸送中の製品破損と強度不足

逆に、コストダウンを意識しすぎて箱のサイズを極端に小さくしたり、段ボールの材質(坪量やフルート)を落としすぎたりする失敗もあります。

内包物に対して箱が小さすぎると、製品が段ボールの壁面に直接接触し、外部からの衝撃がダイレクトに伝わって破損します。また、倉庫で何段も積み重ねた(段積み)際に、下段の箱が重さに耐えかねて潰れる原因にもなります。サイズと強度のバランスを欠いた設計は、結果として製品事故による大きな損失を招きます。

3.実践する「サイズ最適化」の設計視点

■内包物の特性に合わせた「内寸」の割り出し

プロの包装設計では、まず製品の形状、重量、そして「壊れやすさ(脆値(ぜいち):製品の壊れやすさ、どのくらいの衝撃で壊れるかの指標)」を徹底的に分析します。

製品の中で、どの部分が衝撃に弱く、どこを支えれば安全に固定できるかを割り出します。その上で、必要な保護スペース(緩衝距離)を計算し、箱の「内寸」を1ミリ単位で決定します。これにより、製品を確実に守るオーダーメイドのサイズ設計が可能になります。

■パレットパターンから逆算する「外寸」設計

物流効率を最大化するために、パレットへの積載効率から逆算して段ボールの「外寸」を設計します。

物流業界で最も一般的な「1100mm × 1100mm(イチイチパレット)」のパレットに対して、段ボールを縦横にどう並べれば(パレットパターン)、隙間なくきれいに収まるかをシミュレーションします。箱の外寸を数ミリ調整するだけで、パレット1枚あたりに積載できる箱数が1.2倍以上に増えることもあります。トラック1台に載る総量が変わるため、ダイレクトな物流費削減につながります。

■100%リサイクル可能な段ボール製緩衝材の導入

プラスチック製の緩衝材(プチプチなど)を見直し、段ボールの「設計の力」で製品を固定する仕切り・パッドを設計します。

段ボールを折り込んで作ったパッドや仕切り、段ボール緩衝材は、製品の形に完全にフィットするため、外箱のサイズを最小限に抑えることも可能になります。さらに、お届け先では外箱も緩衝材もすべて「紙ゴミ」として一括リサイクルできるため、環境配慮(脱プラ)を推進するメーカーとしてのブランド価値向上にも貢献します。

■試作品を用いた「実機輸送テスト」の実施

頭の中やデータ上の計算だけでサイズを小さくすると、実際の物流現場で思わぬトラブルが起きることがあります。そのため、必ず実際の材質で実際にトラックで運んでみる、「輸送テスト」を行います。あるいは振動試験機や落下試験機を行うことが実務では不可欠です。確実なデータを得ることで、安心して新しいサイズへ移行できます。

まとめ

段ボールのサイズ設計は、物流費高騰の時代において、最も即効性のあるコストダウン手法の一つです。製品に合わない大きすぎる箱は、運賃の無駄だけでなく、過剰な緩衝材の使用や作業効率の低下を招きます。製品の特性に応じた「内寸」と、パレット積載から逆算した「外寸」を緻密に設計することで、安全性を高めながらトータルコストを最適化できます。自社の梱包に少しでも無駄を感じたら、まずは現状のサイズを見直すことから始めてみましょう。

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段ボール包装設計マイスターは、段ボールの製造だけでなく、内包物・物流・作業性を総合的に考える「包装設計の専門家」です。

・プチプチなどのプラスチック緩衝材を無くしたい

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このような課題がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。具体的な製品サイズをお知らせいただければ、ご提案・試作から柔軟に対応いたします。

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