絵や文字が印刷されている段ボール箱は、誰もが一度は目にしたことがあると思います。
文字だけのものもあれば、イラストやロゴが印刷されているものも多くありますよね。
私は入社するまで正直なところ、段ボールに印刷されている文字や絵がどのような仕組みで印刷されているのか深く考えたことがありませんでした。せいぜい、描きたい絵を何かのシステムに送信すれば、コピー機のような感覚で印刷されるのだろう、という程度の認識でした。
しかし、入社後の製造研修を通して、印刷の仕組みを知ることができました。
段ボールの印刷には主に『フレキソ印刷』という方法が用いられています。
フレキソ印刷とは、回転するロールに立体になったゴムを取り付け、そこにインクを写し、段ボールに押し付けることで印刷を行う方式です。
簡単に言い換えると、大きなハンコを段ボールに押していくことで印刷を行っているということです。
今回はそのハンコ=印版について説明できればと思います。
↓実際に弊社で使用されている印版(中央にある水色の部分がハンコの役割を担っています)

フレキソ印刷に使用される印版は、主に樹脂から作られています。
先日、弊社がお世話になっている印版を製造している工場に見学に行きました。印版がどのような工程で作られているのか、また品質を左右する細かなこだわりについて学びました。
段ボール用の印版製造では、感光性樹脂版が使用されており、これには液状タイプと板状タイプの二種類があります。
それぞれに特徴があり、用途や求められる印刷品質に応じて使い分けられています。
液状タイプと板状タイプでは何が違うのでしょうか。
液状タイプのことを液状感光性樹脂版といいます。
これは溶剤を使用しない環境にやさしい製版の方法です。
印刷中に段ボールから出た紙粉(繊維がすれて出る白っぽい粉)が印版についてうまく印刷ができないなどのトラブルが起こりにくく、長時間安定して印刷できる仕組みです。液状感光性樹脂版を使うことで、ベタ塗りの部分・細かい模様・細い文字といった、さまざまな表現が混ざった段ボールでも、にじみにくく、はっきりとした印刷が可能になります。
つまり、複雑なデザインの段ボールでも、きれいな仕上がりを長く保てるというところが大きな強みです。


板状感光性樹脂版は、とても大きなサイズの印版を作れるのが特長です。
約2メートルという大判サイズまで対応できるため、大きな段ボール箱の印刷にも使えます。
また、段ボール用途としては国内で初めて導入された最新型のデジタル製版機を使用しており、これまでよりも細かく、くっきりとした印刷表現が可能になりました。
つまり、板状感光性樹脂版とは、「大きな箱にも使えて、しかも細かいデザインまできれいに印刷できる高性能な印版」ということです。

液状タイプの感光性樹脂版は、液体の樹脂を必要な厚さに流し込み、光で固めて作ります。この方法は厚みを自由に調整でき、作業の融通がききます。
板状タイプは、あらかじめ固まった板に光を当てて現像するので、厚みが均一で、スピーディーに版を作れるのが特徴です。
また、液状タイプは溶剤を使用しない、環境にやさしいところも特徴で使った樹脂を回収して再利用できる点も大きなメリットです。
主な違いのまとめ
今回ご紹介した内容以上に奥深さがある印版。
皆さんが普段なんとなく目にしている段ボールに印刷されている文字や絵は印版によって作成されています。
弊社ではフレキソ機を活用し、幅広い印刷ニーズにもお応えしています。詳しくは、ぜひ弊社までご連絡ください。